便秘・夜尿症
小児の便秘の症状は、次のようなものがあります。ただし、これらの症状が一時的である場合もあれば、慢性的なものである場合もあります。症状が続く場合は、医師に相談することが重要です。
5歳をすぎても月1回以上のおねしょが3か月以上続く症状を、診療の対象となる夜尿症として区別しています。夜寝ている間に意識せずに、服やベッドなどを濡らしたり湿らせたりします。
夜尿が消失していた時期があったとしても6か月未満の時を一次性夜尿症、6か月以上のときは二次性夜尿症と呼び、二次性夜尿症には何らかのストレスが原因であるなど、色々な精神疾患の併存率が高いです。
恥ずかしいため「気にしていない」ということがありますが、実際にはストレスになっていることもよくあります。
夜尿症は子どもだけでなく、大人にもある症状です。
子どもの夜尿症は、排尿に関する機能が未発達で起こっているケースが多く、成長とともにほとんどが自然解消に向かいますが、大人の夜尿症には深刻な疾患が隠れている場合があるため、泌尿器科を受診して原因を確かめ、適切な治療を受けることが重要です。
小児夜尿症の原因は複雑で、様々な生理的、心理的、および環境的な要因が関与する可能性があります。以下は、一般的な夜尿症の原因のいくつかです。
子どもの膀胱や尿道の成熟が同じ年齢の他の子どもよりも遅れている場合があります。
夜尿症は遺伝的な傾向があることがあり、親や兄弟姉妹が同様の問題を抱えている場合、子どもが夜尿症になる可能性が高まります。
夜尿症の子どもは、夜間に過剰な尿を作り出してしまうことがあります。
夜尿症と睡眠障害が関連していることがあり、子どもが夜中に覚醒しにくく、尿意を感じにくい状態が続くことがあります。
ストレス、不安、トラウマなどの心理的な要因が夜尿症を引き起こす可能性があります。
尿路感染症や尿路異常が夜尿症を引き起こす場合があります。
抗利尿ホルモンであるバソプレシンの分泌が十分でないことが夜尿症の原因となることがあります。
これらの要因は単独であるか、または複数が組み合わさって夜尿症を引き起こすことがあります。夜尿症は一般に自然に改善されることが期待されるため、原因が特定できない場合でも、成長とともに症状が改善することがあります。ただし、慢性的な夜尿症や症状が深刻な場合は、医師に相談して詳細な評価を受けることが重要です。
小児夜尿症の検査方法は、症状や状況によって異なります。一般的には詳細な医歴を取り、身体検査を行った後、以下の検査が考慮されることがあります。
尿検査を行い、尿路感染症や糖尿病などの異常がないかを確認します。
血液中の糖分や腎機能に関する指標を確認することがあります。
腎臓や尿路の異常を評価するために行われることがあります。
尿の流れや排尿の力を測定し、尿路の異常を評価するのに使用されることがあります。
腎臓や尿路の形状を確認するために、腎盂造影検査（IVP）や腹部X線などが行われることがあります。
睡眠中の子どもの尿の状態や覚醒の有無を評価するために、多くの場合、睡眠検査（多重睡眠検査など）が行われることがあります。
これらの検査は、夜尿症の原因や潜在的な問題を明らかにするために行われます。専門の医師が症状の原因を特定し、それに基づいて適切な治療法を提案するために必要な検査を選択します。検査前に医師との相談を行い、症状や検査に関する理解を深めることが大切です。
小児夜尿症の治療法は、その原因や症状の程度によって異なります。以下は、一般的な治療オプションのいくつかですが、具体的なアプローチは医師の評価に基づいて決定されるべきです。
子どもに尿意を感じ、トイレを使う習慣を身につけさせるためのトレーニングが行われることがあります。
就寝前の水分摂取を制限することで夜尿症の発生を減少させることができる場合があります。
尿意を感じた時にアラームが鳴る仕組みで、子どもがトイレに行く習慣を身につけるのに役立ちます。
医師が症状の原因や程度に基づいて、抗利尿薬や他の薬物を処方することがあります。
ストレスや心理的な要因が関与している場合、心理社会的なサポートやアドバイスが提供されることがあります。
規則的な睡眠習慣やストレス管理、適切な運動などが夜尿症の改善に寄与することがあります。
治療法は個々の症例に合わせて選択されるべきであり、専門家の指導のもとで行われるべきです。親や子ども自身が不安や疑問を感じる場合は、いかなる段階でも医師に相談することが重要です。